宇多田ヒカルのセルフコーラス inライブ #LSAS2022

Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios 2022を見て思ったこと、その3。

※映像を見直さずに書いているので間違っていたら申し訳ないです。

 

「Time」、この曲はライブ映えしそうな曲だなと思っていたが、やはり素晴らしいパフォーマンスだった。Timeは、スネアが少しズレていたり、少し変わったコード進行だったり、の違和感が心地よい曲だとヒカルは語っていたが、Live ver. ではまたEarl HarvinのリズムがCD音源と少し違っていることの違和感が心地よかったと思う。そして、一番音源と違っていたのは最後の「oh baby oh baby oh」パート。音源では3重?にコーラスが重ねられているが、一番高い「ドーラファドーラファド」が主旋律だと勝手に思っていたが、ヒカルが歌ったのは真ん中の「ソーファレソーファレソ」だったのに驚いた。同じようなことを思ったのは、Laughter in the Darkでの「Foervermore」。中盤の、「oh oh oh others come and go but you're in my soul forevermore いつまでも いつまでも いつまでも そうよ」パート、レ♭とファで始まるメロディーが重なっていて「いつまでも」以降にはさらに三度上(ラ♭)のコーラスが重ねられているが、ずっと1番上の音を主旋律だと思っていた。しかしヒカルが歌ったのはそれまでと同じレ♭の音で始まるほうで、ここは上にハモリが重なっていたのだと気づいた。音源だけ聴いていると、一番高い音が耳に飛び込んでくるので、それを主旋律だと認識してしまう。Karaoke ver. が配信されないから気づかないというのもある。「Foerevermore おうちカラオケ」の動画ではしっかり上ハモリのみコーラスが入っていた。そして、同じラフダクの「Prisoner Of Love」でも、最後の「Stay with me」パートの音が思っていたのと違ってあれ?と思った。これに関しては、「ドラ♭ファ」が主旋律だが、ヒカルが歌っていないから聴こえないだけだ。WILD LIFEでは「stay with me」も歌っているが、ラフダクではアウトロに至る間奏がカットされているので歌い続けるのがキツくて歌わなかったのだろう。その結果、「Prisoner Of Love (Karaoke)」と同じく主旋律が抜けた状態になっている。「Stay with me」を歌わないことで出来た余白部分のアドリブが絶品で良い。

他にコーラスワーク関連だと、「PINK BLOOD」の「ダレ・ニモ・イワ・ナク・テモ・キレイ・ナモ・ノハ・キレイ」パート。ここは基本的に歌わずに録音を流していたが、唯一「傷付けられても自分のせいにしちゃう癖カッコ悪いからヤメ」だけ歌ったのが効果的で良かった。「Beautiful World (Da Capo Version)」では、歌い出し(「もしも願い〜」)で声が二重になっていたのが印象的だった。「One Last Kiss」はコーラスが重なりすぎていてどこを歌うんだろう?と思っていたが、満遍なく色々なパートを歌っていた。終盤では自分の声のサンプリングを弾いていたのも格好良かった。でもこの曲に関しては、広い会場で動き回りながら歌うのを見てみたいなぁという思いが強い。ラフダクの「道」のような感じで絶対映えると思う。「道」といえば、2016年のNHK SONGSで「It's a lonely it's a lonely it's a lonely it's a lonely fu fu fu fu load」を全部歌っていて驚いたのを思い出す。

これは前にも書いたが、「Hotel Lobby」のコーラスが明らかに新録で、初め観たとき驚いた。(Hotel Lobbyが流れたことに既に滅茶苦茶驚いていたけれど)

で、どの曲もセルフコーラスの凄みに圧倒される宇多田ヒカルの曲だが、やっぱりコーラス隊を従えて歌うのも見てみたいとも思う。Play A Love SongやGoodbye Happinessのように他人のコーラスを録音に使っているケースもあることだし、ライブでも登場させてほしいなぁ。

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例えば、『Time』なんかは違和感が目立つ曲ですよね。従来四拍目に入るはずのスネアがちょっと遅れて入る。そこになんか難解な…アシッドジャズみたいなコード展開とかが乗ると、(スネアのズレもコード展開も)どっちも予測できない。今度は違和感が危機感になってきちゃって不快になる。私のバランス感覚の指針は「気持ちよさ」ですね。気持ち良いと思えるのが、私にとってはちょっと違和感がある(状態)。なさすぎると、単調で気持ちよくない。もしくは一瞬気持ちよくても薄れちゃう。言葉もその一つの要素で、凄く聴きいらないと分からない歌詞にいっぱい違和感がある音楽を合わせても訳が分からないし、音楽って一歩間違えるとカオスになる。逆に振りきれちゃうとつまらない。その間にスイートスポットがあって、そこが私が思う「ちょうど良い違和感」ですかね。

quoted from:www.billboard-japan.com

 

 

↓これの4ページ目に、「Time」を練習するEarl Harvinが映っている

 
 
 
 
 
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