1月19日、宇多田ヒカル40歳の誕生日に開催された生配信「40代はいろいろ♫」のアーカイヴ(公式の表記に従ってみる)がYouTubeで公開され、また「40代はいろいろ -Live from Metropolis Studios-」という名前で3曲の歌唱パフォーマンスのうち「First Love」と「Rule (君に夢中)」の音源が配信リリースされた。
3曲目、Bad Bunnyのカヴァーで「Me Porto Bonito」は残念ながら著作権でリリースできず。ただ、YouTubeのアーカイヴでは音声無しの映像は見ることができる。スペイン語でノってるヒカルさんのサイレント映像、なかなかシュールで良い。
「40代はいろいろ♫」は前半のトークパートと後半の歌唱パートで構成されたが、前半は当日回線のトラブルもあった。zoomを通じてゲストの吉高由里子と佐藤健が登場したのだが、吉高由里子側の回線が不安定だった。スタッフが焦る中落ち着いて対応するヒカルさんが見られてよかったのだが、そういうシーンもカットせずにアーカイヴしてくれて感謝。
今回のリリースで特筆したいのは、1曲目「First Love」の歌唱。Netflixドラマ「First Love 初恋」と共にリバイバルヒット中とあり、「いろいろ♫」で選曲されることは想像していたが、当日のパフォーマンスが良い意味で「気の抜けた」ものだったのが印象深い。これまで「First Love」のライヴパフォーマンスは幾度となく行われてきたが、この前のはそれらと比べてすごく肩の力が抜けていた。この曲の前回のライヴパフォーマンスは2022年春のCoachellaだったが、その時の緊張感ある歌唱(もよかった!)とは全く違い、まるで他のアーティストが「First Love」をカヴァーしているような雰囲気さえあった。キーも2つ下げて、バンドのアレンジも原曲にとらわれないラフなものだった。ちょうど、1月20日のRina Sawayamaによる熱の入った「First Love」カヴァーが公式からアップされたのを見ていたのもあり。
それとは対照的に3曲目「Me Porto Bonito」カヴァーはギラつきまくっていて笑、ラップパートもかなり前のめりだった。2曲目「Rule (君に夢中)」はイタリア語・英語・日本語に跨った曲の原案をそのまま歌うという試みだった。こちらもアレンジは原曲とかなり違ったが、原曲よりしっくり来たな。(最初1音を聴いた時は「PINK BLOOD」が始まったかと思った)
「First Love」とは距離をとりつつ、2, 3曲目から「今の宇多田ヒカル」の凄みを感じさせる歌唱。ここからの40代は一体どこまで行くんだ、という期待とともに、改めてすごい人だなぁと思いました。
そして、「40代はいろいろ」専用ECサイトがオープンして、オリジナルスウェットの販売もスタートした。いつ着るんだと思いつつ、結局買ってしまいそう。